泌尿器科

泌尿器科が治療の対象としている臓器や疾患は、実は意外に多くあるものです。当院では、水分の調節や老廃物の排泄をつかさどる腎臓をはじめ、尿管、膀胱、尿道へと連なる尿路、さまざまなホルモンを産生する副腎、前立腺や精巣といった男性生殖器などの治療を行っています。泌尿器科の診療に男性だけの病気が多いのも事実ですが、膀胱炎や腎盂腎炎など、女性に多い病気も扱っています。

前立腺肥大症の主な症状

過活動膀胱、神経因性膀胱、尿路感染症(膀胱炎、腎盂腎炎<じんうじんえん>)、前立腺炎、前立腺肥大症、精巣上体炎、性感染症(性病)、尿路結石(腎結石、尿管結石、膀胱結石など)、前立腺がん、膀胱がん、勃起障害(ED)など

こんな症状ありませんか

これらの症状はごく一部です。「もしや病気なのでは?」と思ったら、まずはご相談ください。

神経因性膀胱

尿をためたり出したりする働きは、脳、脊髄、末梢神経からなる神経によってコントロールされ、その神経に異常があると、膀胱や尿道の機能に障害が出ます。この排尿障害を起こす病を「神経因性膀胱」と呼び、その原因とされるのが、脳卒中、脳梗塞、パーキンソン病、アルツハイマー病、子宮がんや直腸がん手術による膀胱への末梢神経障害、けがによる脊髄の損傷などです。トイレが近くなる「過活動膀胱」と似た症状の場合もありますが、治療法が異なりますので、きちんと検査をして病名を確かめることが大切です。

急性腎盂腎炎

腎臓内の尿をためる部分、腎盂(じんう)や腎臓が尿道の出口から侵入した細菌に感染し炎症を起こす感染症です。その多くは大腸菌が原因で、腎臓がある側の背中や腰の痛み、発熱などが主な症状です。尿道や膀胱に起きる感染症「膀胱炎」が発熱しないのに対し、腎盂腎炎は38℃くらいまで発熱するのが特徴です。症状によっては入院が必要となり、尿管結石と合併した結石性腎盂腎炎の場合、非常に危険な状態になることもあります。

性感染症

性行為によって感染する「性感染症」は、淋菌感染症、クラミジア感染症、梅毒、性器ヘルペス、尖圭コンジローマ、エイズなどがその代表的なものです。社会状況や衛生状態、性行動や性風俗の多様化に伴って、その病状は変化してきています。性感染症を疑われる方には、早期治癒のために早目の検査と治療をおすすめしています。

尿路結石

腎臓から尿道までの尿路に結石が生じる疾患であり、場所によって腎結石、尿管結石、膀胱結石などと呼ばれています。結石がありながら痛みを伴わない場合もありますが、たまに血尿が出ることがあります。結石が小さい場合、尿と一緒に排泄されることもありますが、腎臓から尿管に移動し尿管に詰まると、腰から背中にかけて激しい痛みや発熱などの症状を引き起こします。
尿検査で血尿が認められた場合は、早目の受診をおすすめします。

膀胱がん(尿路上皮がん)

腎盂、尿管、膀胱などの尿が通過する部位は尿路上皮という粘膜で出来ています。
そこにできるがんを尿路上皮がんと言います。尿路上皮がんが膀胱にできると膀胱がんと言う呼び方になります。
痛みなどの症状を伴わない血尿が出た場合は腎盂がん、尿管がん、膀胱がんを疑い検査を行う必要性があります。
その後血尿が止まると治ったと勘違いし放置してしまい、2回目、3回目でようやく検査に訪れる場合があります。
その時にはがんが進行してしまっていることもあります。血尿があった場合はなるべく早く受診してください。