男性泌尿器科

泌尿器科に対してどんな印象をお持ちでしょうか。排泄に関わる診療科だけに、あまりよくないイメージを抱かれている方がいらっしゃるかもしれません。だからこそ当院では院内の明るいイメージや清潔感を大切にし、患者様一人ひとりのお悩みにしっかり耳を傾けて検査と治療を行っております。

こんな症状ありませんか

泌尿器科は前立腺など、男性特有の臓器も診療しています。
気になる症状がある方には、早めの受診をおすすめします。

前立腺肥大症

膀胱の下に位置し、尿道がその中を貫いている前立腺。その前立腺が肥大すると、尿道を圧迫するため、トイレが近い、尿が出にくい、尿の勢いが弱い、残尿感がある等の症状を引き起こします。そのまま放っていると、まったく尿が出なくなる「尿閉」になることもありますので、早めの受診をおすすめします。
前立腺肥大症の原因は、加齢や男性ホルモンなどさまざまですが、50歳以上の男性の半数以上が何らかの症状を持っているといわれています。前立腺肥大症に有効な薬もたくさんありますので、ぜひご相談ください。

尿路感染症

尿路とは、腎臓内の腎盂(じんう)にためられた尿が尿管を下って膀胱に溜まり、尿道から排泄される「尿の通り道」のことで、そこに細菌が増殖し炎症を起こした状態を「尿路感染症」といいます。尿道の出口から侵入した細菌が膀胱に達した「膀胱炎」、さらに膀胱の細菌が尿管を上り、腎盂に達した「腎盂腎炎(じんうじんえん)」と、感染症の場所によって病名も症状も異なります。

膀胱炎の場合、排尿時に膀胱や尿道に痛みを感じる、残尿感、頻尿などが主な症状で、発熱はしません。一方、腎盂腎炎の場合、腎臓部分の痛みと38℃以上の発熱(重症の場合、血尿が見られる)が主な症状です。両者ともに原因の多くは大腸菌で、抗菌薬を使った治療を行います。

急性腎盂腎炎

炎症の起きている腎臓がある側の腰背部痛や発熱などの症状が起きます。
ただ、痛みを感じない場合もあり、その場合は発熱のみの症状となります。
場合によっては入院が必要になります。
特に尿管結石に合併した結石性腎盂腎炎では非常に危険な状態になることがあります。

急性前立腺炎

急性の前立腺炎の場合、発熱や排尿困難、排尿時痛や残尿感、頻尿などの症状が起きます。その原因は大腸菌などの細菌感染、前立腺肥大症、結石といわれていますが、その感染経路が明確でない場合もあります。症状によっては入院が必要になることもありますので、早めの受診をおすすめします。

急性精巣上体炎

精巣のすぐ上に位置する精巣上体が感染すると、陰嚢の腫れや痛み、発熱などの症状が起きます。
精巣捻転など別の疾患が精巣上体炎と診断される場合も少なくありません。適切な診断と治療が大事になります。

慢性前立腺炎

慢性前立腺炎は「慢性骨盤痛症候群」ともいわれ、発熱はありませんが、会陰部(陰嚢と肛門の間)の不快感や痛み、骨盤内の痛み、残尿感、尿意切迫感などの症状が出ます。その原因は長時間のデスクワーク、自動車や自転車の運転など前立腺に与える過度な刺激、過労など多岐にわたりますが、残念ながら今のところ有効な治療法は確立されていません。しかし、生活習慣の見直し、抗生物質や植物製剤の投与などで改善する場合もありますので、ぜひご相談ください。

ED(勃起不全、勃起障害)

EDとは、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、勃起の状態を持続できないという加齢に伴う、誰もが成り得る病気です。日本人男性の3人に1人がEDといわれており、その主な原因は勃起の信号が陰茎まで達しない神経障害(脳出血、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病性神経障害などによる)、動脈硬化などの血管障害、ストレスやプレッシャーによる心理的要因とされています。当院では、EDの薬を使った治療を行うために、問診をした上で適切な内服をご提案いたします。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

前立腺がん

2000年頃まで日本人男性の罹患数が7位だった前立腺がんが、最近では胃がんに次ぐ2位になるほど急増しています。前立腺がんは末期になっても症状がでないことがありますので、早期発見が肝心です。血液検査を行い、前立腺特異抗原(PSA)をチェックすることで、がんの可能性を調べることができますので、50歳以上の方にはPSA検査をおすすめしています。また、血のつながった家族に前立腺がんの方がいる場合、前立腺がんになるリスクが2~5倍ほど上がるといわれていますので、該当される方は40代からPSA検査をおすすめです。

膀胱がん(尿路上皮がん)

膀胱にできるがん「膀胱がん」のほとんどは、膀胱内を覆う尿路上皮にできる「尿路上皮がん」で、その原因は喫煙といわれています。主な症状は頻尿、残尿、尿意切迫感、血尿で、痛みなどの症状を伴わない血尿が膀胱がんの特徴です。
がんが進行すると、尿が出にくくなり、 脇腹や腰、背中の痛みが出ることもあります。しかし、症状がない場合は放置してしまいがちです。気付いたときには、がんが進行してしまっていることもありますので、血尿があった場合はできるだけ早く受診してください。